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2006年10月 9日 (月)

JAXA(2) 極超音速風洞

音速を1としたときの比速度をマッハ数といいますが、JAXA航空宇宙技術研究センターにはマッハ数が5、7、9、10を出せる極超音速風洞があります。

Wtt1 常温ですと空気中の音速は秒速340mですからマッハ10というと3400m/sになります。時速に直すと約12000km/hになります。

Cimg0084このような高速の空気流をどのように作り出しているかというと、風船を膨らませて(空気を圧縮しておいて)口を開放すると空気流ができますが、その方法と原理的には同じでした。

Cimg0080まずは空気を圧縮しておきます。ただその圧力は20MPaといいますから、通常の大気圧のおよそ200倍、200気圧というとんでもない高圧にしています。他方球形の真空槽を設けておいて、それに向けて一気に空気を流します。

面白いと思ったのは、マッハ10を作るノズルの上流側に空気の加熱器があることです。ノズルでは断熱膨張が起きますが、このとき温度が低くなりすぎて空気が液体化するのを防ぐために、あらかじめ加熱しておくのだそうです。あらかじめ加熱しないと一部空気が液化した霙のような流れができるということですね。この加熱温度が絶対温度で1500K(ケルビン)、摂氏に直すと約1230℃です。この1230℃というのは陶器を焼くときの最高温度の目安です。

外部から熱を加えずに気体の体積を膨張(断熱膨張)させると温度が下がります。この原理は身近なところでは冷蔵庫やエアコンに使われています。

Cimg0083風洞の中に飛行体の模型を入れて、圧力や温度を計測します。衝撃波の様子はシュリーレン法で、温度上昇は赤外線カメラで観察しています。

マッハ10の風洞で、通風時間は1回60秒とのことです。

Cimg0076 写真の飛行体はスペースシャトルのような形をしていました。スペースシャトルが大気圏に再突入するときに、機体が高温にさらされますが、高温になる原因は空気摩擦というより高速になることによる空気圧力の上昇による熱なのだそうです。

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