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2007年1月30日 (火)

全溶接船の脆性破壊事故

昨日の記事で紹介した船が真っ二つになった写真は、米国の戦時標準船(リバティー船)のSchenectady号(T-2タンカー)です。

多くの書籍・教科書に掲載されている歴史的な写真です。こちらのサイトを参照してください。

Libertyships 日・独に対抗するために米国が作った大量生産の溶接船。約2700隻のうち1000隻に脆性破壊が起き、そのうち200隻が沈没か全損という、壮絶な破壊事故事例の山となった船のひとつです。
真偽のほどは確かめていませんが、日本の製鋼と溶接の技術が優れていたために、このような脆性破壊事故が起こらず、そのことが破壊力学への関心を薄れさせたひとつの要因、という話を聞いたことがあります。

それにしても、その後のコメット機の事故やF111の事故など、事故後「責任者の糾弾」というよりも事故原因の解明と新たな学問体系を作り上げていく姿勢は感心します。

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リバティー船の事故原因とその後については、こちらにある元東京工業大学(現横浜国立大学)小林英男教授による解説が簡潔で読みやすいです。

その解説の中に「破壊力学の萌芽はGriffith(1921)というのが一般の認識であるが、正確にはCharpy(1912)であろう」という一節があります。

そのシャルピー衝撃試験について、ちょっと面白い映像が撮れたので、後日掲載します。

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コメント

こんにちは。貴重な記事の紹介ありがとうございます。英文を読んでみようと思います。

ブログランク1,2位を競っていますね。こちらは割合を70%にしたので下降しましたが、何とか3位まで戻しましたが、これ以上上は厳しいです。

投稿: KADOTA | 2007年1月30日 (火) 22時23分

事故事例から学ぶことは多いと思います。材料力学史の裏面は事故の歴史でもあります。私の勉強のメインテーマがここにあります。事故事例-(材料・構造・破壊)力学-非破壊検査をトライアングルとして組み立てていく・・・。

ブログランキングですが、
KADOTAさんのポイントが急に下がったので、あれっと思っていました。
今日は、最高ポイントになっているようです。いつも応援ありがとうございます。

投稿: SUBAL | 2007年1月30日 (火) 23時55分

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