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2007年4月26日 (木)

超音波リモコンはなぜ消えた(4)

赤外線リモコンでは、周囲の赤外線によって誤作動をしない仕掛けがしてありました。

超音波を使ったリモコンでも同様のことができたはずです。超音波発生の仕組みは、たいていの場合圧電材料に電圧をかけて振動させます。PZT(ジルコンチタン酸鉛)というファイセラミックスです。電圧をかけるとブルンと振動する。ですから、超音波の発信というのはコイルと磁石を使ったスピーカーのようにいろいろな周波数が出せるわけではありません。

Piezo 言ってみれば電圧で叩く太鼓のようなものです。左の写真は、上が振動子をつけていないときの波形、振動子を叩く電圧を表していおり、下は振動子をつけて振動子が振るえている波形です。

およそ10波程度が出ています。すべてがこうなるわけではありませんが、おおよそこんな様子でしょう。

空気中で20kHzですと、10波でおよそ170mm、時間にすると500μ秒程度です。これですと600μ秒と1200μ秒の間隔で0と1を信号として送受信するには厳しいかもしれません。

空気中の超音波としてよく使われる40kHzの超音波では10波でも250μ秒です。

この辺の実務はまったく知りませんが、不可能ではないような気がしますが、いかがでしょう。

もちろん0と1をあらわすインターバルをもう少し長くとることも可能でしょう。

私にある推測が生まれました。

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超音波リモコンの歴史からの推測です。

国立科学博物館の産業技術の歴史のページにサンヨーの超音波式リモコン付きカラーテレビの写真がのっています。1971年になっています。大阪万博の年ですね。この写真では、リモコンは懐中電灯のような形をしています。

このシリーズ第1回で紹介したコマーシャルは「新ズバコン」になっていています。キャンディーズがコマーシャルに出ていることから、1973年(デビュー)から1978年(解散)と考えられます。

ヤフーオークションのページで見つけたサンヨーズバコンのカタログでは、1977年のものではリモコンの形は、キャンディーズのコマーシャルのものとよく似ていますが、チャンネルはタッチスィッチになっています。1978年のカタログでは、平べったい今の赤外線式リモコンのかたちによく似たリモコンになっています。

日本セラミックという会社の沿革のページにこんなのがありました。1975年にサンヨーの超音波リモコンを製造販売する会社として設立されたとあります。

ここから、例のキャンディーズのコマーシャルは1975年もしくは1976年であろうと推測します。

そしてもうひとつ、国立科学博物館のこちらのページでは、日本に赤外線式のリモコンが登場したのが1977年とあります。この時系列から、私は考えました。(以下続く・・・・オーッ!シリーズ第5回があるらしい)

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コメント

科学史推理モノ,わくわくしながら続きを待っております。

投稿: niwatadumi | 2007年4月27日 (金) 21時42分

niwatadumi さん
楽しんでいただけているようで、うれしいです。
こんなマニアックな話題、読者がどんどん引いていっているのだろうなぁ・・・と思いつつ、それでもいいやと開き直って書いていました。
結論はなぁんだ、ということかもしれませんが、もう少しお付き合いください。

投稿: SUBAL | 2007年4月28日 (土) 03時16分

>結論はなぁんだ、ということかもしれませんが

面白いです。で不肖私が考えるのは、結論を語るのに「落語の仕込みオチ」にしてしまうと市井の方にも面白いんですよね(これは単純なBLOGでの技法。寄席通いがすきなわたしの発想です)

期待してます。

投稿: デハボ1000 | 2007年4月28日 (土) 12時11分

デハボ1000 さん
粋ってぇやつが一番の苦手かもしれません。
「おあとがよろしいようで・・・・」とやってみましたが、どうかなぁ?

投稿: SUBAL | 2007年4月29日 (日) 02時23分

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