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2007年5月31日 (木)

エキスポランド事故 壊れたのは車軸だったのか?

報道では、車軸が疲労破壊したとされています。このブログでも車軸と表現してきました。

こちらの記事で、車軸とはいえないのではないかと指摘しています。車輪ユニットとバギー車を接合するボルトではないか、年に1回の探傷検査するとされるJISの規定では、この事故で破損した箇所は対象外と読めないか、ということです。

Jet なるほど、言われてみるとそうかもしれません。私も、当初は車軸といわれているのだから軸に車輪がついていると思っていました。5月12日に軸のCGを作ったあたりから、へんだと思い、取り付け部の様子を知りたいとブログに書いてきました。この軸の取り付けの様子と機能を確信したのは、5月20日ある方からの個人メールによる情報ででした。その後、CGで「車軸」の取り付けを作り、このブログに公開してきました。その後も「車軸」という表現を使ってきました。軸は回転はしませんが、車輪ユニットにはベアリングがつけられていて、わずかに回転してアップダウンやカーブの変化を吸収しています。(画像をクリックしてください。簡単なアニメになっています)

リンク先の記事の筆者が指摘しているように、確かにJISが亀裂点検をすべき箇所である「車軸」から今回の「ボルト」は外れていると読む解釈は成立しそうです。

でも・・・・

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2007年5月30日 (水)

CGを作ること

エキスポランド事故について車軸のCGを作って公表してきました。

このCGを見て、考えをめぐらせて下さる方もおられるようです。原因究明と公開がされぬまま、全国のジェットコースターの「点検」が行われています。変です。

Expo2image4 私自身が、CGを作りながら考えているところがあります。破壊の原因を考えていくとき、グラフィックなイメージは大切だと思うのです。

「かたちのココロ」を見てゆくことかな、と考えています。

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2007年5月29日 (火)

図面から起こした車軸のかたち

Expoimage10_2 エキスポランドの破断した車軸について、一部報道で写真が掲載されていましたが、図面からCGで再現すると、少し形が違うようです。

車軸が15年間で形状の変更があったのでしょうか。

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2007年5月27日 (日)

てっ平のカツ

土・日の2日間、超音波探傷の2次試験に向けた特訓で出勤しました。水曜日から実技試験が始まりますが、まぁ良い仕上がりになったでしょう。

本日は、家族で外食。行き先は、2週間前から決めていたとんかつ屋の「てっ平」(苫小牧市音羽町1丁目)。(リンク先のトンカツ屋ランキングはちーと???ですな。このレベルではありません)

Tetupei 写真は「ひれ一口カツ定食」。コロモのサクサク感、肉の程よい歯ごたえ、口に広がる旨み、なんともいえません。

繁華街から外れた住宅地のしかも大通りから1本入った小路にあり、とても立地条件としては良いとはいえないのにいつも込んでいます。この店を経営しているご夫婦を知ったのは25年前、・・・

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2007年5月26日 (土)

磁粉探傷での指示模様

エキスポランド事故で疲労破壊した車軸の非破壊検査では、最優先で行うべきは磁粉探傷です。

磁粉探傷は、強磁性体(磁石につく材料)に適用できます。試験体を磁化すると、割れのある場所から漏洩磁束が発生します。漏洩磁束が発生した場所にはNSの磁極ができていますので、鉄粉をひきつけます。この鉄粉(磁粉といいます)を人間の目に見やすくしておくと、割れのある場所がわかります。

Mt 暗い場所でブラックライト(紫外線照射灯)で照らしながら行うのが蛍光磁粉探傷です。この方法は、周囲を20ルックス以下の暗さにして行うことが必要です。このことから日中や屋外ではできないとの誤解が、時々あります。周りを暗くすれば良いのですから、暗幕をかぶればどこでもできるのです。実際、私が現場の検査屋だったころはそうやりました。

それは、蛍光磁粉と着色磁粉では、見え方(コントラスト)がぜんぜん違うからです。写真では、伝わりにくいところがありますが、実物では黒色磁粉など使う気が起きないほどの差です。

なぜ、こんなに差があるのかといいますと、

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2007年5月24日 (木)

非破壊検査実技試験 そして花

今週は、私の勤務先の私がメインとしている実習場が「日本非破壊検査協会(JSNDI)」の実技試験会場になっています。JIS(日本工業規格) Z 2305 に基づく技量認定試験です。

Jsndi 北海道地区の会場ですので、全道から受験生が集まってきます。試験官と事務方が東京から来道します。今週は浸透探傷試験と磁粉探傷試験の実技試験が実施されています。試験会場内の写真は掲載できませんので、入り口だけ。来週は超音波探傷部門です。2週間ホスト役です。

Odamaki まったく関連はありませんが、自宅の庭に咲いていた苧環(オダマキ)です。石庭風を狙って白い小石を敷いているところがありますが、その隅に咲いていました。

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エキスポランド事故 車軸の取り付け

事故で破断した車軸が、どのように本体に取り付けられていたか、力のかかり方もそれによって決まってきます。

一方向だけですが図面を見ることができましたので、CGを作ってみました。想像の部分があるのと、細かい部分は省略していることをお断りしておきます。

Expo2image1 青色の部分がバギー車本体。車両ユニットを黄緑にして区別付きやすくしています。車軸は、バギー車本体と車輪ユニットを1本でつないでいて、アップダウンやカーブでのレールのゆがみを吸収するようになっています。

Expo2image2 本体側に、車軸は圧入されています。設計上では今回破断した箇所には、大きな曲げ応力はかからないように見えます。(でも破面は曲げ疲労の特徴を示している?)

Expo2image3_1 <エキスポランドの担当者は、当初の記者会見で破断した箇所を車輪ユニット側のねじ部と間違って発表していました。しかし、報道写真の中には、現場で車輪ユニットに車軸がついているのを確認できるものがあります。壊れることを想定していなかったところが壊れた、ここに着目すべきだと思います。

この車軸の取り付けを見て、疲労破壊を心配する箇所に順番をつけるとしたら、今回破断した箇所は何番目ぐらいになるでしょうか。私だったら、この車軸周りに限っても心配なところはいくつも出てきます。どうでしょう。

外側のナットが外れる、あるいは外側のねじ部分が破断したのなら、車軸がレールに引っかかって今回の事故のように大きく傾くことはなかったように見えます。

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2007年5月20日 (日)

八重桜

今日は1日家にいました。執筆をどんどん進めるつもりでしたが、なんだかんだで思ったよりは進みませんでした。

でもいろいろな勉強をさせてもらいました。

Yaezakura0 我が家の桜がようやく満開になりました。八重桜です。確か「千島・・・・八重桜」とか言う名前のはずですが、植物音痴の私は忘れてしまいました。(つれあい殿に聞くと『釧路八重桜』だそうです。釧路八重桜について

Yaezakura 庭の小さな池に花が浮いていましたので、撮影してみました。

     

                                                   

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2007年5月19日 (土)

北の桜

10日前に撮影した職場の桜です。

Sakura2 今は、ほぼ散ってしまいました。10日前から、エキスポランドに関する記事を書いてきました。いろいろな報道がありますが、未だに破損した車軸の写真も公開されません。なぜなのでしょう。

この前の記事で、平川賢爾氏の本を紹介しました。筆者ご本人からコメントをいただきました。私への私信では、マスコミからコメントを求められているとのことです。まぁ、当然でしょう。私のところにも来ていますから。

しかし、鉄道の車軸に関する疲労破壊をライフワークとされ世界的にも認められている数少ない専門家である平川氏にも「もの」を見せていないようです。平川氏は、ものも見ずにはコメントできない、との姿勢を貫かれているとのことです。

今からでも遅くはないと思いますよ。いったい誰が見ているのでしょうね。このまま、この問題、桜のように散らすわけにはいかないでしょう。

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2007年5月17日 (木)

State of the art

本の紹介です。

Dhrw1_2 平川賢爾著「ドイツ高速鉄道脱線事故の真相」(慧文社刊)です。1998年6月3日にドイツのミューヘン・ハンブルグ間で起きたドイツ高速鉄道の脱線事故、101人の死者が出た大惨事になりました。この事故をめぐって、被害者への補償問題とは別に、ドイツ鉄道の技術者に対してその責任を問う裁判が開かれましたが、これに日本から専門鑑定員として参加した筆者が裁判の過程を明らかにすることによって、技術者の責任とは何かを問うている本です。

Dhrw2 事故の概要から、疲労破壊のメカニズムと実際、破壊力学と非破壊検査(超音波探傷)の限界まで、裁判で焦点となった点を明らかにしています。

そこで常に基準として問題にされているのが、State of the artです。日本語にすると「技術水準」です。鉄道技術者が当時のState of the artに沿う最善を尽くしたか、ここが技術者倫理であるというのです。

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2007年5月16日 (水)

エキスポランド事故 写真この1枚

エキスポランドで5月5日に起きた事故について何回か連載してきました。情報が限られる中で、推論を交えながら、いろいろなコメントをいただきながら、少しずつ事故原因のありかに近づいてきたような気がしています。

ニュースで流れた映像などを参考にするために保存していますが、この事故直後の記者会見の写真。いくつかの示唆を含んでいるように思えてなりません。(あえて掲載します)

M5214084 エキスポランドの担当者が、黒板に描いている絵、破断部が車軸の外側のねじ部分になっています。その後、実は破断したのは内側のねじ部であることが公表されるまでに、5日間かかっています。

マスコミもこの発表を鵜呑みにして、図解を掲載しました。

Expoimage2 現場の担当者が、破断部を間違えているのです。実際に破断した車軸をこのとき見ていたのでしょうか?見ずに予断で見解を述べているのでしょうか?見ていて(左右対称ではない)車軸の方向を間違えたのでしょうか?

その意味を考えます。

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2007年5月15日 (火)

見つけた美

NTTの前代未聞のトラブルでつながらない状態でした。ダミーで出したメールも届いていません。どうしたのでしょう。

Accrackところでこれは、何の写真でしょう。私は面白いと思いました。

答えは続きで・・・・。

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2007年5月14日 (月)

遅い春

肩の凝る話題が続きましたので、今日は我が家の春について。

Sakura エゾ山桜は、まだ固いつぼみです。

Cimg1131 庭の片隅に咲いていた花。名前がわかりません。母親が高山植物が好きで、生前お祭りなどでよく買ってきて庭に植えていました。そのひとつだろうと思います。

植物の名前を、どうしてでしょう覚えられません。つれあい殿は、このところ山菜のおひたしを食卓に出します。で、必ず「これなぁ~んだ?」あてすっぽうをいって間違える私をからかって喜んでいます。名前はわからないけれど、山菜の香りはなんだか元気になります。

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2007年5月13日 (日)

エキスポランド事故 検査員の資格

エキスポランドの事故では、JIS(日本工業規格)によって年1回の探傷検査(磁粉・浸透・超音波)が定められており、これに基づく点検を行っていなかったエキスポランド側に非難が集まりました。

News 本日の北海道新聞に右のような記事が掲載されました。国土交通省の見解として、ジェットコースターなどの遊具施設が建物扱いであったのを、乗り物として鉄道並に扱う、という趣旨です。その流れは良しとしましょう。でも、その中身は唖然とするものです。

News2 右に掲載したの記事のところです。国土交通省の方やマスコミの人は、非破壊検査員の資格認証はJISで実施されているのをご存じないのでしょうか。「JIS Z 2305 非破壊試験-技術者の資格及び認証」です。参考PDF

3日間の講習で与えられる「遊具施設検査員」にできる探傷検査として、染色浸透探傷を考えているようです。

これってどうなのでしょう。私の考えをは続きで・・・。

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2007年5月12日 (土)

エキスポランド事故 車軸のかたち

車軸の形は、どんなのだろう、それによって探傷試験を適用する際の問題点が浮かび上がります。

あまり情報はないのですが、こちらの記事に掲載されている写真を元にCGで再現して見ました。よくわからないところは、想像で補っています。

Expoimageshaft 車軸はボルト状になっており、両端をキャッスルナットで締めるようになっています。キャッスルナットは、振動によってナットが緩むのを防止するために、西洋のお城の塔のような切込みが入っていて、コッターピンで止めるようになっています。(ゆるみ止め対策もねじのことならこちらの本を参照)

今回破断したのは、内側のねじを切ってある部分の端のようです。断面急変部、本体との取り合いはよくわかりませんが、最大曲げモーメントになるところの応力集中、典型的に疲労破壊が起こりそうな場所です。

このCGで探傷検査におけるいくつかの問題が浮かび上がってきました。

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2007年5月11日 (金)

エキスポランド事故 メーカーの責任は?

昨日書きましたが、疲労破壊した車軸の破断面には、その3/4が疲労破面であったとの報道があります。これが事実であるならば、車軸の材料選定安全率の取り方には大きな間違いは無いように思われます。年に1度の探傷検査を行えば、事故に至る前に対策を採ることが可能です。

では、メーカーに責任はないのでしょうか?次のような報道がありました

以下引用

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2007/05/11-10:42 「車軸8年で交換を」=同型機の遊園地に文書-メーカー関連会社・コースター事故

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター脱線死傷事故で、事故を起こした「風神雷神II」を製造したメーカーの関連会社が、同型機を持つ別の遊園地に、事故で折れたのと同じ車軸を8年で交換するよう求める文書を出していたことが11日、分かった。エキスポランドでは車軸を15年間交換していなかった。
 文書を作成したのは「風神雷神II」を製造したトーゴの関連会社トーゴサービス(横浜市)。
 トーゴサービスは、東京都稲城市の「よみうりランド」にあるトーゴ製のコースター「MOMOnGA」の解体検査を毎年請け負い、報告書を提出。車軸などの交換時期を記した「お願い書」を添付している。
 この文書は、車軸には荷重が不均等にかかるため、軸受け部分に偏摩耗が生じてガタが出やすく、振動が加わると破断しやすいと指摘。「経年変化や金属疲労は探傷試験でも見つけられない」として、今回の事故で折れたのと同じ「ボギー先端軸」の交換時期を8年としている。

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昨日のNHK9時のニュースでも同様の内容を報道していました。

メーカー(系列のメンテナンス会社)は、この車軸に疲労亀裂が発生すること、8年を使用限度として交換すべきことを知っていたということです。

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2007年5月10日 (木)

エキスポランド事故と金属疲労

エキスポランドの事故について、疲労破面の様子が明らかになりつつあります。

「折れたのはナットが付いた車軸のいちばん端の部分で、軸の方向に対し垂直に真っ二つに切れたように折れていました。警察が折れた部分の断面に光を当てるなどして調べたところ、断面の4分の3ほどに波状のしま模様が残されていることがわかりました。これは、力が繰り返し加わることで徐々に亀裂が広がる金属疲労に特徴的なもので、警察は、金属疲労が起きて車軸が折れたと断定しました。また、断面の残る4分の1ほどには表面に凹凸がみられるということです。」(NHKニュース

Fati上記の引用の最後の部分が重要です。最終破面率25%ということです。前回の記事で予想したうち高靭性材料の高サイクル疲労、と考えられます。(注:左の写真は、今回の事故の車軸のものではありません。疲労破面の参考例です。)

とすれば、次のことが言えます。

          

(1)解体して点検すれば、注意深く見ると目視でも確認できた時期があるはずです。(エキスポランドの行った目視とは、解体もせずに外側から眺めただけ?)

(2)非破壊検査をしていれば、JISに定められた3つの方法のどれを適用しても、ごく早いうちに間違いなく発見できています。(これを見つけられない非破壊検査なんて存在意義がない、とまで言い切れます)

(3)疲労亀裂はこの車軸だけであることは、ほとんど考えにくい。(ほかにもいっぱい出てきて当たり前)

超音波で模擬実験を行った映像は、続きで・・・。

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2007年5月 9日 (水)

木蓮

森ではようやく木々の枝に緑の芽が見られるようになって来ました。

山が緑になる前に、いち早く真っ白な花を咲かせるのが木蓮です。鮮やかな白さに潔さをを感じて、私は好きです。

Mokuren 我が家の庭のもくれんです。まだ眠そうです。

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2007年5月 8日 (火)

公開されない情報 ジェットコースター事故

足掛け3日にわたって、大阪府吹田市で起きたエキスポランドジェットコースターの事故が報道されています。

事故原因が金属疲労だと言われているのですが、なぜか重要な情報が公表されません。「破断面の写真」です。なぜこの情報が重要かというと、事故原因の直接の手がかりであるばかりでなく、全国の同様な施設の緊急点検の目安になるはずだからです。

車軸の疲労破壊であるならば、ある程度勉強をして経験をつんだ人であるならば、顕微鏡に頼らなくとも、マクロ観察で概要はつかめるはずです。

Fati重要な情報は疲労の起点と、疲労破面率(もしくは、最終破面率)です。右の写真(この写真は今回の事故のものではなく、軸の疲労破面の参考例です)では上方と下方に疲労の起点があることがわかります。その下の縞模様は貝殻模様(もしくはビーチマーク)と呼ばれる疲労破面の独特の模様です。(5/21 一部加筆訂正)

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2007年5月 7日 (月)

エキスポランド事故と非破壊検査

大阪府吹田にあるエキスポランドで起きたジェットコースター事故、改めて非破壊検査がクローズアップされています。

Expo1 事故原因は、車軸の疲労破壊だとされています。エキスポランド側は「目視で十分と」会見をしていました。これは、疲労割れを知らない人の発言ですね。

初期の疲労割れは、人間の目視下限以下の幅です。ミクロンオーダー。少し成長しても同じ材料ですから、コントラストが小さい。鏡面仕上げでもしていなければ、たいていは目視できません。(アルミの疲労割れは鋼に比べると見えやすい)

Fatigue 目視で疲労割れが見えて、それでもまだ大丈夫な材料は、靭性の相当大きな材料です。それは軟らかい材料で強度が低い材料になるのです。疲労破面の写真を公開してほしいです。材料選択の誤りかもしれないのです。

非破壊検査についてです。

スチールの車軸ならば、非破壊検査の優先順位は次の通りです・・・・。

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2007年5月 6日 (日)

レ・フレールのピアノ

久しぶりに音楽CDを買いました。NHKの番組「トップランナー」で見て、ほしくなりました。

Les_freres レ・フレールの「ピアノ・ブレイカー スペシャル・エディション」。斉藤守也と圭土兄弟の4本の手20本の指が奏でるピアノデュオです。

理屈抜き、無条件に楽しい。元気が出ます。

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2007年5月 5日 (土)

美味しい~!

Galton's WhistleのCGを、Shadeの画像投稿機に投稿しました。

2時間ぐらいで簡単に作ったCGなのでどうかなと思っていましたが、意外に高い評価を得ています。レベルの高いCGが投稿されるところなので、うれしいです。

Sijimi 今日は端午の節句、家族で外食。お気に入りは回るすし屋さん。サンマ、舞茸、イクラ等々みんな美味しいかったけれど、今日の一押しはシジミ汁。網走産(多分網走湖)のシジミだそうです。小ぶりだけれど、いける。五臓六腑に染み渡るような、胃や腸まで「オイシイ~~!」といっているようでした。

北海道では、・・・

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2007年5月 4日 (金)

Savart's Wheel

人類が周波数の高い音としての超音波を最初に実験的に確認した装置です。

Savarts_wheelimage フランスの物理学者フェリックス・サバールが作りました。ビオ・サバールの法則を発見したその人です。サバールの主な研究は、音響学だったといいます。

回転する歯車のところに、カードを当てて強制振動を起こして、その発する音を観察しました。24kHzまで出せたといいます。シンプルでわかりやすいですね。ここにある写真を参考にCGを作りました。ケルビン卿もこの装置で実験したであろうという記述もあります。ケルビンもケンブリッジ大学を出ていますね。そういえば・・・

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2007年5月 3日 (木)

Galton's Whistle(original version)

Galton自身が考案して作ったオリジナルバージョンのガルトン笛のCGです。

Galtonwhistle3 ゴム球からのエアーで笛を鳴らすようになっています。数秒間ですね。

右側のマイクロメーター機構で共鳴筒の長さを微調整できるようになっています。周波数が調整できる犬笛といってよいでしょう。

ガルトンの計測によると、人間の可聴限界は18kHzとされました。

Galtonwhistleedelmanncg6 ついでに、エーデルマンによって改良されたガルトン笛のCGも明るめバージョンを作ってみました。

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2007年5月 2日 (水)

ガリレオのアルバイト

図書館にガリレオ・ガリレイ関連の本を借りにいきました。目的の本ではなかったのですが、「ガリレオの求職活動 ニュートンの家計簿」という本を立ち読みしていたら、その中に面白い記述を見つけました。

Galilo_compass2 ガリレオ・ガリレイは、大学での給料は意外に安くて、自宅で計算尺を作って売っていた、というのです。計算尺は、つい最近取り上げた話題でした。こちらも

へー、というわけでGoogleで調べてみたら、ガリレオは計算尺の元祖とされているのですね。

ガリレオのコンパスというこんな面白いサイトも見つけました。メインページはこちら

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2007年5月 1日 (火)

超音波を発生させる笛

昨日のガルトン笛(Galton's whistle)のCGを少し手直ししました。

Galtonwhistleedelmanncg_2 必要があって描いているのですが、ここまでやる必要はないのです。でもついつい、のめりこんでしまいます。

エッジトーンで音を発生させています。フルート・オカリナ・尺八・ケーナ・・・ほとんどの笛がエッジトーンを使っています。共鳴筒の長さによって音程を変化させています。

このガルトン笛では、右側から空気が出てきて左側の筒の(円周にある)エッジに当てて音を出します。左側のマイクロメーター機構で中のピストンの位置を変えて、共鳴筒の長さを調整できるようになっています。右側のマイクロメーター機構でクリアランスを調整します。

汽車の汽笛などを作っていたEdelmannによって改良されたガルトン笛は、数千個作られ輸出されたようです。

日本では、現物の写真を確認できるのは、小林理研のページと新潟大学工学部のサイトで旧制新潟高等学校の実験器具を紹介したページにあるだけです。

Edelmannのものには、下の台にシリアルナンバーが打ってあります。小林理研のガルトン笛のシリアルナンバーは3024(?)に見えます。私がCGを作るために参考にした写真はでは990(?)に見えます。

多分、旧制高等学校などの伝統のある学校や研究機関の倉庫の隅に眠っているものもあるのでしょう。

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