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2007年5月11日 (金)

エキスポランド事故 メーカーの責任は?

昨日書きましたが、疲労破壊した車軸の破断面には、その3/4が疲労破面であったとの報道があります。これが事実であるならば、車軸の材料選定安全率の取り方には大きな間違いは無いように思われます。年に1度の探傷検査を行えば、事故に至る前に対策を採ることが可能です。

では、メーカーに責任はないのでしょうか?次のような報道がありました

以下引用

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2007/05/11-10:42 「車軸8年で交換を」=同型機の遊園地に文書-メーカー関連会社・コースター事故

 大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」のジェットコースター脱線死傷事故で、事故を起こした「風神雷神II」を製造したメーカーの関連会社が、同型機を持つ別の遊園地に、事故で折れたのと同じ車軸を8年で交換するよう求める文書を出していたことが11日、分かった。エキスポランドでは車軸を15年間交換していなかった。
 文書を作成したのは「風神雷神II」を製造したトーゴの関連会社トーゴサービス(横浜市)。
 トーゴサービスは、東京都稲城市の「よみうりランド」にあるトーゴ製のコースター「MOMOnGA」の解体検査を毎年請け負い、報告書を提出。車軸などの交換時期を記した「お願い書」を添付している。
 この文書は、車軸には荷重が不均等にかかるため、軸受け部分に偏摩耗が生じてガタが出やすく、振動が加わると破断しやすいと指摘。「経年変化や金属疲労は探傷試験でも見つけられない」として、今回の事故で折れたのと同じ「ボギー先端軸」の交換時期を8年としている。

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昨日のNHK9時のニュースでも同様の内容を報道していました。

メーカー(系列のメンテナンス会社)は、この車軸に疲労亀裂が発生すること、8年を使用限度として交換すべきことを知っていたということです。

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昨日のNHKニュースでは、エキスポランドには(メンテナンスを独自に行うことになっていたので)伝えられなかった、といっていました。

この件では、いろいろな驚きがありますが、えっ!という感じです。自分たちが製造した遊具で事故が起きるかもしれないという情報を知っていながら、知らせないということが通るのでしょうか?

航空機やエンジンの世界では、ほとんど考えにくいことです。

エキスポランド側にいえば、メーカーからの情報を受け取らないことを決断するのならば、疲労や破壊力学や探傷の専門家を配置する必要があったはずです。

不具合情報をどのように得るのか、そしてどのように伝えるのか、考えるべきことがこの辺にもありそうです。

報道の中で、「経年変化や金属疲労は探傷試験でも見つけられない」という部分は、違うと思いますが、探傷試験を行うよりは新品と交換したほうが安価である、ということはあるのかもしれません。

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