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2007年6月 6日 (水)

軸の疲労破面形態

公開されたエキスポランド・ジェットコースタ事故で破損した軸の疲労破面。これをPhoto Shop で画像処理をしてみました。(画像処理した映像の掲載は当面見合わせます)

すると、破損のときに2次的に付いたであろう傷のほかに、1ヶ月の時間経過の中で破面が痛んでいる箇所がわかります。破面は生ものなのです。破面を保存して、早めに専門家に鑑定を依頼することが必要だったのです。

Fatigue_cross_sectionそれでも、見えにくかったビーチマークが見えてきています。このビーチマーク、破面観察(Fractography)の教科書に載っている分類表中の典型のひとつとほとんど同じように見えます。

軸の疲労破面形態で「片振り曲げ、鋭いノッチ(応力集中)、応力小(高サイクル疲労)」の欄にある図によく似ています。。

Hirakawa氏から、「破面から、片振りの疲労とは分かりません。」とのコメントをいただいています。(6/7追記)

しつこいかもしれませんが、なぜここに曲げの応力が繰り返しかかるのか、その要因を考えてほしいのです。

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コメント

せん越と思いつつ、書かせていただきます。

軸の破断が”片振り曲げ”について、軸の受け側の構造物(シャシー構造?)についての考察がなされていないのが気になります。

軸とナットの座面の直角度が損なわれることがあれば”片振り曲げ”は起こりうると思われ、シャシー側構造物の剛性の不足があればそれは起こりうると考えます。

構造物の剛性設計は、材料の弾性を考慮することは不可欠と考えてのことですが。

現時点で車体側に関して十分情報を得るのは難しいと思いますが、考察を加えていただきたいことのひとつです。

Blogの著者様に突きつける問題でもないとも考えましたが、期待を込めて書いてみた次第です。


投稿: Cockle | 2007年6月 7日 (木) 01時27分

Cockle さん ようこそ
>シャシー側構造物の剛性の不足があればそれは起こりうると考えます。
その通りです。私もその可能性をチラッと考えました。明確な根拠はないのですが、可能性は低いだろうと思い議論の複雑化を避けるために言及していませんでした。図面を見ると軸を取り付けている部分(ロの字断面と思われる)の上下に断面2次モーメントの増加を狙っていると思われる突起があります(私のCGでは省略しています)。ナットより後ろのシャーシの断面2次モーメントが小さくなっていて、曲がるとすればそちら側になるように見えます。多分、いくらなんでも設計時にそのくらいの検討はしているだろう、と考えています。
圧入部のガタが曲げ応力を発生させるほどはないとすれば(現物で検証されれば)、その次に調べるべきことにはなりますね。
もし仮に「シャシー側構造物の剛性の不足」だとすれば、同型のコースターは構造上の危険をはらんでいることになり、軸の点検でOKなら運転再開などとんでもない話になります。
曲げ応力による疲労破壊だとすると、軸の亀裂検査では安全性の確認にはならない、ということになりますよね。

投稿: SUBAL | 2007年6月 7日 (木) 02時37分

軸に破面から、片振りの疲労とは分かりません。何時から片振りとなったのでしょう。ジェットコースタですから軸重が上下に方向に抜けるか、回転モーメントで抜けるか十分にあり得ることで、私は両振りでなくてもそれに近い応力がかかったのではないかと思います。

今回重要なのは、報道写真の著作権法の問題です。報道写真は同法10条の保護を受ける著作物に該当します。いかなる報道写真も自由利用は認められません。当該出版社に許可を得る必要があります。
ただし、私的に数名の仲間でコピーを使うとか、教室で教育に使うなどは、認められるでしょう。今回は不特定多数が相手ですからこれも認められません。
最後に、引用という方法があります。その場合も出所を明らかにし(○○新聞関西版○○日朝刊など)原文のまま引用個所を明確にして引用することが必要です。原文のままとは、画像処理などは自分用にすべきで、公開すべきではありません。

投稿: K. Hirakawa | 2007年6月 7日 (木) 11時02分

K. Hirakawa さん 
ご指摘ありがとうございました。
K. Hirakawaさんの見解が「片振り」であるかのような記載をしていたところについては、訂正をしました。深くお詫び申し上げます。
破面から片振りとは断定できない、と理解しました。片振り曲げの破面の典型例と似ている、という見かたも間違いでしょうか。

著作権についてのご指摘もありがとうございました。犯罪を犯してまで、このブログの運営をしようという気はありません。著作権法の詳細は知りませんので、正直動揺しています。
この破面の写真は撮影者が「大阪府警」で大阪府警が公開した写真、とのことです。このケースでも掲載した新聞社に著作権の保護があるのでしょうか?「パブリックドメイン」に該当するのではないでしょうか。そうでないとすると、税金で運営する警察が撮影した写真の著作権が、特定の民間新聞社に譲渡された、ということになるでしょう。法律の詳細を知らないもののたわごとかもしれませんが、物事の筋として違うような気がするのです。とりあえずの処置として、画像処理した画像の公開は控えました。

投稿: SUABL | 2007年6月 7日 (木) 22時08分

SUBALさん 著作権法は『私法』です。一般にいう民法などと同様で、人と人との争いごとに関する決め事です。ので正確には『犯罪』ではありません。刑法や刑事訴訟法などは『公法』と言いまして主に人を裁く法律ですので主権者である国民(個人ではないですよ)が司法権者になります。今回の場合は著作権者が訴追した場合のみ(誣告といいます)民事訴訟法により提訴されます。
99.9%以上の高確率で訴訟になる事ないと思いますが、 K. Hirakawa さんがおっしゃりたいのは次のような事でしょう。
http://www.jiji.com/policy/disclaimer.html

対策としてはPhotoshopのレイヤーにパスを引いて別の絵にしてしまい公開すると言うのがBESTではないでしょうか。
そこから破面をリンクさせるような感じでよろしいかと思います。

SUBALさんのブログはかなり注目を集めておられるのでK. Hirakawa さんもご注意されたと思います。

投稿: 和太郎 | 2007年6月 7日 (木) 22時34分

付け加えて

>この破面の写真は撮影者が「大阪府警」で大阪府警が公開した写真、とのことです。このケースでも掲載した新聞社に著作権の保護があるのでしょうか?「パブリックドメイン」に該当するのではないでしょうか。そうでないとすると、税金で運営する警察が撮影した写真の著作権が、特定の民間新聞社に譲渡された

のではありません。
取材者が大阪府警にまで出向いて写真の公開を受けそれをソースに記事にした著作物と言う考え方です。
おそらく写真に関しては、読売新聞社が独占し取材したのだと思います。読売新聞社から時事通信社へソースを提供し各社の紙面には時事通信社の記入があります。
なので、新聞社やテレビ局は写真を取らせてもらったのではなく公開された(見せられた)写真を撮影して持ち帰って記事にした。
こう考えると、お分かりいただけますでしょうか?

投稿: 和太郎 | 2007年6月 7日 (木) 22時53分

SUBALさん
申し訳ないです。
著作権法の詳細を調べましたところ、一部刑事罰がある場合があります。悪質な著作物の販売などがあたります。
お詫びして、訂正します。

投稿: 和太郎 | 2007年6月 7日 (木) 23時11分

著作権では、動揺させて済みません。このブログが何時までも優れたブログであることを期待して申し上げました。他のブログ(ある女子大教授のつぶやき)でレールの疲労破壊による英国鉄道脱線事故を紹介し、レールの破壊した現場写真を紹介(引用)した時も出典を明記して貰いました。出典を明記して、原本に手を加えなければ何も心配はないと思います。

破面の代表図は、引用されたものの原図はより詳しくは「ASM Hand book vol.11, Failure Analysis and Prevention, page 111」に載っています。これには、Tension-Tension, or Tension-Compressionとなっています。片振りでも両振りでも代表的な破面は同じでよく似ているだということでしょう。 この図は有名で、多くの教科書に無断で使用されています。

投稿: K.Hirakawa | 2007年6月 7日 (木) 23時12分

和太郎 さん
ありがとうございました。勉強になります。

「取材者が大阪府警にまで出向いて写真の公開を受けそれをソースに記事にした著作物と言う考え方」
巧妙な理屈といえばそれまででしょうが、このようにして得た写真が、著作権法で保護されるべき「思想又は感情の創作的表現」であるとはどうしても思えません。新聞社は、写真自体には著作権を主張せずに共有財産として、写真に関する記事で「思想又は感情の創作的表現」するのが本筋だろう、公器としての自覚があるのならそうすべきだろう、と思います。ですが、余計なトラブルに巻き込まれるのも面倒ですから、引用の形式を取っておこうと思います。

K.Hirakawa さん
ありがとうございます。指摘していただいてとりあえずの対処をすることが出来ました。

引用した破面の代表図は、邦訳されたものが私の持っている複数の本に掲載されています。「ASM Hand book vol.11, Failure Analysis and Prevention, page 111」は手の届く範囲にはありませんが、図書館に行く機会があれば調べてみたいと思います。

投稿: SUBAL | 2007年6月 8日 (金) 00時10分

SUBALさん
全く同感です。新聞社の言う『建前の部分』だと思います。

そもそも大阪府警がHPで公開すべきです。
著作権を放棄したことを明確に表示してですよ。

事故関連や、ある意味ものすごく大事な写真は報道機関を通じてではなく、自らが公表すべきです。指名手配写真や似顔絵同様で

もちろん肖像権など守らなければならないものもあるんですけどね。

投稿: 和太郎 | 2007年6月 8日 (金) 00時45分

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