超音波による霧とトルネード
一昨日、愛知県豊橋市にある本多電子株式会社を訪問してきました。
本多電子さんは、超音波技術に関して幅広い開発を行っており、本社内に「超音波科学館」を設置しています。
予想どおり面白かったですね。超音波を体感できるようになっています。愛地球博用に作ったものは、子供でも超音波を楽しめるようになっています。
実験研究としては成功したが製品には至っていないという技術も展示してあって、面白かったです。(最後にアンケートを書くのだけれど、『超音波をこんなものに使えそうというアイデアはありますか?』という質問項目がありました。ここにこの企業の超音波技術に対するスタンスが見えて、いいなぁと思いました。)
ここで勉強した内容は、執筆中の本に反映するとして、今日は超音波による霧化について紹介します。
通常の超音波は、音を伝える物質の弾性(ばねのような性質)を復元力として波を伝えます。従って弾性波のひとつとされています。
強力な高周波振動を水中で発生させると、水の表面張力を復元力とするキャピラリー波と呼ばれる波が水表面に発生します。このキャピラリー波から、小さな水滴が霧となって空中に噴霧されます。
以前に紹介しましたが、スーパーの野菜売り場で野菜の乾燥を防ぐために使われているのを良く見かけます。粒径が非常に小さいので、手をかざしてもベタベタしません。
本多電子さんの超音波科学館では、投げ込み式の小さな霧化装置を見せていただきました。
ちょっといい雰囲気ですね。
これは、超音波で発生させた霧で竜巻(トルネード)作って見せています。写真の撮り方が悪くてわかりにくいかな?
キャピラリー波は、現在のところ霧化装置として商品になっていますが、その特性から今後様々な(これまで超音波がかかわってこなかった分野への)応用が期待されています。
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