2007年8月12日 (日)

中島飛行機が所有していた金鉱山

昨日、支笏湖畔にあった金鉱山について少し書きました。

ネットで検索したところ、千歳市史編集委員会専門部員守屋憲治氏が書いた「美笛‐千歳鉱山専用軌道の一考察」という文書を見つけました。

それによると、昭和8年に金鉱脈が発見され、最初に中島飛行機のグループ中島商事が所有、その後所有者は変りますが、昭和11年から昭和61年まで50年間に「金約20tと銀約90tを産出した」とのことです。隼や零戦などを作ったあの中島飛行機は金山を持っていたんだ。

金の価格は現在およそグラムあたり2800円。20tですと、560億円。銀の価格はグラム55円として、約50億円。現在の価格にして600億円を超える産出があったのですね。

最盛期には千歳村人口の35%にあたる5000人の鉱山町があったとのことです。以前苫小牧市の資料を見たときには、映画館まであったとのことでした。

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2006年4月 5日 (水)

韓国旅行(3) つまようじ

食べ物では、焼肉とキムチは口にあいませんでした。でも板門店近くのレストランで食べたちじみと、最後の昼食で出た石焼ビビンバは美味しかったですね。石焼ビビンバは、適当におこげができて、その香ばしさがなんとも懐かしく嬉しい味でした。

箸や食器がどこでもステンレスであったのはなじめませんでした。食事が進むにつれて、端の重さが気になってきました。鍋の横に置いておくと、熱くなっていてびっくりしたり、木の箸に慣れているせいか違和感がありました。

Koriantoothpick そこで気になったのが「つまようじ」テーブルにはありません。ガイドさんに聞くと、レジのところにあるとか。帰り際に何本かいただいてきました。写真にあるように、カラフル。明らかに日本のものとは違う。一見プラスチックにみえますが、原料はハルサメと同じだそうです。

10数年前に、環境問題に考慮して一定規模以上のレストランでは木製のつまようじや割り箸を使うことを禁止する法律ができたのだそうです。

そういえば日本でも10数年前歌手の加藤登紀子が割り箸を使わないキャンペーンを始めて撤回するという騒ぎがありましたっけ。

木製の割り箸やつまようじは白樺でできています。韓国では中国からの輸入だそうです。白樺の林はないのでしょうか。

強さは、木製のつまようじとほぼ同等かなという感触ですが、ぽっきっと折れてしまうので脆い=靭性には欠けるかもしれません。

「つまようじブリッジコンテスト」の普及を図る際に、韓国ではこの法律が壁になるのかな?

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2006年4月 2日 (日)

韓国旅行(2) イミテーション

ガイドさんに案内されて、東大門市場・南大門市場・仁寺洞に行きました。

バックや時計のブランド品の偽物を売る店があちらこちらにあり、そのうちのひとつの店員の呼び込み、「社長!完璧なニセモノがあるよ」。

えっ!と思いました。本物ではない、だけど完璧なのだという。ニセモノという後ろめたい響きと、完璧という自信に満ちた響きが、あたかもバルトークの和音のように不調和に調和して、頭骸骨の中を跳ね飛んでいるようでした。

技術の習得は模倣から始まる。優れたものの寸分たがわぬイミテーションを作れるということは、本物を作った人と同等の技術を持つということになります。陶芸の世界では、加藤唐九郎氏の永仁の壺事件が有名です。

Seiji3私は、本物であるブランド品に何の価値も見出せないので、そのニセモノがいかに完璧でも興味はありません。

でも本物を越えるニセモノもある。

仁寺洞を歩いていて、冷やかしのつもりでとあるやきもの店に入りました。入ったとたん、棚の奥にある青磁の鶴首型一輪挿しが目に止まりました。静かで凛とした佇まいに一目ぼれをしてしまいました。値段を聞くと・・・とても手が出ないなぁ、ため息をついてしまいました。すると店の奥から70歳ぐらいと思われる白髪の男性が現れて、「その作者、いいでしょう・・」と綺麗な日本語で話しかけてきて、同じ作者の鶴首で貫入が入ったものなら1/4の値段だといいます。

Seiji5貫入というのは生地と釉薬の収縮率の違いによってできるひび割れのことです。中国では青磁は「玉」(極上の翡翠の玉)のイミテーションとして扱われるので、貫入がないものが良いとされます。韓国でもそうなのでしょう。しかし、日本では萩や唐津の陶器はもちろん青磁でも貫入は、景色・模様として尊ばれます。昔書いた駄文ですが・・「損傷許容の美意識

示された鶴首の貫入は美しくなかったので、同じ作者の貫入の入った花瓶を購入しました。赫山方徹柱という名の作者です。名前は知りませんでしたが、花瓶の佇まいは作者の人柄が出るといいます。「玉」のイミテーションなどではな い、韓国青磁の本物の美しさだと私は思います。

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2006年4月 1日 (土)

韓国旅行(1) 板門店

3月の29日~31日の2泊3日で韓国へ行ってきました。30日には南北分断の最前線である板門店に行き、短時間ではあリますが軍事分界線を越えて北朝鮮の支配区域に入ってきました。

Pamunjom1_1 最初の写真は、板門店の南側展望台から北方向を見たところです。背後の建物は北側兵士の事務所。手前側が会談所。会談所は7棟あり、4棟が北側の管理、3棟が国連軍側管理とのこと。

本会談は、UN管理の建物の中で行われる。今回その中に入ることができました。

Pamunjom2 2番目の写真は、UN管理の会談場の南側入り口側から見たところ。兵士は体半分を建物側に入れて監視をしている。兵士の頭近くに見える地面で色が変わっているところが南と北の軍事分界線。兵士は20代前半で若い。北側の兵士も見えたが、やはり若い。

3番目の写真は、本会談場の中、軍事停戦委員会が開かれるテーブルを北側から写している。テーブル中央にマPamunjom3_1イクが置いてあり、そこが境界。

観光ツアーとして組まれており、ガイドさんがソウルからの道程で説明していきます。このガイドさんの説明が、よく練られていて「新米のガイドです」といいながらとてもクレバーでした。話がとてもうまい。

同民族同士が殺し合い、生き別れになった朝鮮戦争勃発のいきさつや、軍事的攻防を説明していました。「歴史にもしもはないけれど」といいながら、日本のポツダム宣言受諾がもう1週間早ければソ連の参戦はなく、またはあと10日遅ければ韓国の臨時政府が「開戦を宣言をして韓国が戦勝国になっていた、という話は、8月15日の韓国側からの受けとめとして、なるほどと思いました。ただ、彼女がもうひとつ言わなかった「もしも・・・」もあるだろうことは、容易に想像できます。

非武装地帯で農業をやっている人がおり、行動は制限されているものの、兵役・納税の義務を免除されていて、年収で1000万円を越しているという話や、国旗掲揚塔の高さを競う競争など、ちょっと行っただけで分かるものはもちろん限られるでしょうが、現地に行ってみると「百聞は一見にしかず」ということを実感しました。

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